己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
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【連載小説】墜落天使レーナ(第32回)

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 羽卯がビシッと指差したテーブルをじっと眺め、一瞬の沈黙の後にぽつりと言った。
「あ、もしかして英国式の朝食はお気に召しませんでしたか?」
「私はいつも朝ご飯なんて食べないの。いきなりこんなヘビーなもの食べさせないで」
「それはよくないのです。健康で健全な生活のためにも、朝食は大事なのですよ。今日のメニューは我ながらよくできたと思っているのです。冷めないうちにしっかりと食べるのですよ」
 どうして悪魔に規則正しい健康的な生活の実践を強要されなければならないのか。悪魔の目的は人間を堕落させることだと思っていたのだが、違うのだろうか?
 レーナの勢いに押し切られ、羽卯は何となく釈然としない思いを抱えながらもテーブルの上のナイフとフォークを取った。
「……いただきます」
「はい。どうぞ召し上がれ」
 そう言って自分のナイフとフォークを手にするレーナをちらりと見ながら、羽卯はまずベーコンにナイフを入れ……固い。何もそんなに忠実に英国式に調理しなくてもいいだろうと思うくらいにカリカリで、ナイフの刃が容易に通らない。
「……」
 羽卯は期待に満ちた目で見ているレーナをちらりと見やった後、静かにナイフとフォークを置き、カップを持ち上げてコーヒーを一口啜った。
「悪くない味ね」
 すまし顔で呟くとレーナはにこりと微笑んだ。
「お褒めにあずかり光栄なのです。お料理のほうもどうぞ召し上がってください」
「え、ええ……頂くわ」
 羽卯は頷いて再び食器を取り上げると、柔らかそうな卵から一口食べてみる。意外と言っては悪いが、黄身の半熟具合などよくできている。
 そしてそんな素振りは見せずに気合いを入れ直してカリカリのベーコンとの格闘を再開。何とかベーコンを切り分けると口に運んだ。冷蔵庫にあったものをそのまま使ったのならその辺のスーパーで買ってきたベーコンのはずなのだが、絶妙な味付けが施されている。ただし、現代っ子の羽卯には少々顎が疲れる歯ごたえだった。
 羽卯はそんなことおくびにも出さずに静かに感想を述べた。
「おいしいと思うわ。……でも今度からはコンティネンタルでお願い」
「承知したのです。明日からはそうするのですよ」
 レーナはニコニコ顔で頷いた。……あれ、どうして毎朝朝食を取るような話になっているのだろう。

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