己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】墜落天使レーナ(第29回)

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 鼻腔をくすぐる香ばしい匂いに夢から現へと意識が引き戻される。
 須藤羽卯はゆっくりと目を開けると、夢の余韻に浸りながらほうっと長い息をついた。詳しくは覚えていないけれど、久し振りに心地のよい夢見だった気がする。
 ベッドサイドから手探りで目覚まし時計を掴み、裸眼でも読み取れる距離まで顔に近づける。九時を少し過ぎたところだった。二時限目の講義が始まる十時半まではまだ充分な時間がある。
 低血圧で朝の苦手な羽卯は一時限目の講義を極力取らなくて済むように時間割を組んでいた。加えて、羽卯の部屋から大学までは歩いて五分ほどで着くから、羽卯にしてみれば九時に目が覚めるというのは早いくらいだった。現に、目覚まし時計は十時に設定されている。時間ギリギリまで温かいベッドの感触を楽しもう、そう考えながら時計を戻した時だった。
「はーい、姉さま、朝ですよ。そろそろ起きてください」
 いきなり部屋のドアが開き、女の子のよく通る声が聞こえてきた。
 いったい何事かと、少し寝ぼけた頭を起こして戸口を見ると、ぼやけた視界にプラチナブロンドの長髪と黒い服が映った。胸の位置から膝にかけて青っぽく見えるのは、おそらくキッチンに掛けてあったエプロンを着けているのだろう。
「……ああ、そう言えばあんたもいるんだったわね」
 成り行きで居候として受け入れてしまった少女の存在を、寝起きの羽卯はすっかり忘れていた。
 自称堕天使の駆け出し悪魔。現在の仮の名前はエレーヌ・ヴァランタン、通称レーナ。何が気に入ったのか、羽卯の魂を手に入れると一方的に宣言して転がり込んできた。
 もっとも、思い出したからと言ってどうするわけでもないが。
「あと一時間くらいしたら起こしてちょうだい」
 やや呂律の回らない口調でそう呟くと、もたげていた頭を再び枕に埋めた。
「ダメです。起きるのです。朝ご飯を作ったのです。姉さまに食べていただきたいのですよ」
 少女の高い声が耳に突き刺さる。
「……いらないわ。私、朝食は取らない主義なの」
 掛け布団を引き上げて少しでも防音を試みるが、レーナは掛け布団を引きはがしにかかった。
「そんなこと仰らずに、姉さま!」
 ベッドに籠城しようとする羽卯と、引きずり出そうとするレーナ。二人の攻防が白熱する。

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『キノの旅XII』読了。
いつになく時事的な話が多い印象です。特に第3話「求める国」は実にタイムリーな話でした。果たして日本は間に合うのでしょうか?

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