己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
●Ship4
 スセリ、ユーイ
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●Ship3
 レーナ

FF14
●Gungnir
 Huey Chandubois
●Garuda
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【連載小説】墜落天使レーナ(第25回)

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 羽卯はタクシーの中でジーンズ履きの膝の上に置いた手を震わせ、もどかしい思い出やきもきしながら電話で言われたことを思い返していた。
『芽生さんが休み時間に怪我をしまして、ご家族の方がいらっしゃらないようでしたのでお姉様にご連絡差し上げたんですよ』
 さっと血の気が引いていくのが自分でもわかった。いつものように、自分には関係ないなどとひねくれた言葉を返す余裕すらなかったのだ。逆に、すぐにそちらに行くと返答して叩きつけるように電話を切った。
 担任の先生は怪我と言っていたが、どれほどの怪我なのだろうか。もしかしたら病院に運ばれているかもしれない。であれば、搬送先の病院を聞くべきだったのではないか?
 羽卯の中で焦りと後悔がせめぎ合う。いずれにしても、今となってはいったん小学校に駆けつけるより他はない。
 運転手が羽卯の気持ちを察して近道を駆使しながら急いでくれたおかげで、タクシーは十五分ほどで小学校の正門前にたどり着くことができた。羽卯は料金メーターを一瞥して運転手に紙幣を渡し、
「ありがとうございました。おつりは結構です」
 素早くそう言って車を降りた。すぐに走って正門をくぐる。来客用の入り口から校舎に入ると、自分が通っていた頃の記憶を元に職員室へと駆けた。授業時間中で人通りのない静かな廊下にスリッパの音がパタパタと響く。
 荒々しく職員室のドアを開け放つと、中にいた少ない数の教員が一様に驚きの表情で顔を上げて羽卯を振り返った。
「すみません。六年……えっと、六年生の須藤芽生の姉ですがっ!」
 芽生のクラスは知らないが、今は必要あるまい。家族を電話で呼び出すほどの怪我なら、芽生と直接関わりのない教師でも把握しているはず。
 ……と思ったのだが、職員室にいた数名の教師は呆気に取られた様子で羽卯を見つめている。
「まあ、誰かと思ったら羽卯ちゃんじゃないの。大きくなったわねえ」
 やけにおっとりとした声が職員室の奥から返ってきた。はっと視線を向けると、羽卯が六年生の時に担任をしていた女性教師だった。
「先生! 芽生は……」
 羽卯が縋るように駆け寄っていくと、
「まあ、羽卯ちゃんが代わりに来てくれたのね。すぐに連れて行ってあげますよ」
 と、相変わらず緊張感のない声で返ってきた。

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