己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】墜落天使レーナ(第18回)

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 羽卯が不機嫌そうな顔つきでリビングのテーブルに三客のティーカップを並べている間に、レーナが緊張感のない暢気な口調で芽生に尋ねていた。
「さて、よろしければお名前を教えてください。羽卯姉さまは意地悪だから紹介してくれないのです」
 二人とも一応は客だからと気を遣ってお茶を出してやればこの言い草。やけに暢気な口調もきっとわざとだ。今すぐエクソシストでも呼んでやりたい気分になる。連絡先、電話帳に載っているだろうか。
「須藤芽生といいます。えと、おね……羽卯さんの妹です、一応。あ、エレーヌさんも私のお姉さんになるんですよね」
「レーナとお呼びください。あと、さっきのは羽卯姉さまの質の悪い冗談なのです。本気にしてはいけないのですよ」
 と、レーナは羽卯の嘘をあっさりとばらしてしまった。
 レーナめ、悪魔のくせに人がいいんだから。そう思いながら羽卯が睨みつけるが、レーナはどこ吹く風で気にした様子もない。
「本当はただの親戚なのです。私の父さまと羽卯姉さまの母さまが従兄弟同士なのです」
 妙に詳しい設定が追加されていたが、きっちり母方の親戚ということになっているのは、羽卯が芽生のことを父の再婚相手の連れ子と説明したのを覚えていたのだろう。
「そ、そうだったんですか。でも、外国人の親戚がいたなんて知りませんでした」
「私の祖母はフランス人なのよ」
「……」
 言外に「あなたは知らないだろうけれど」というニュアンスを滲ませると、芽生は黙り込んでしまった。
 芽生が知らないのは当然だった。
羽卯の母は仕事から車で帰る途中に事故を起こして亡くなった。羽卯が中学二年生の時だった。その頃、母は父の浮気に心を痛めていたから、その疲れが判断を誤らせたのだろうと、羽卯と祖父母は思っている。加えて、父は喪が明けるとすぐにその浮気相手、つまり芽生の母親と再婚した。
 そうして、母の実家と父は完全に断絶状態となったのだ。母の両親とは羽卯だけがこっそりと連絡を取り続けるだけだった。
 だから、羽卯の母方の親戚関係を芽生が知らないのは当然なのだ。
「羽卯姉さま、あまりいじめては可哀想なのです」
 黙って芽生から顔を背けているとレーナに窘められてしまった。昏(くら)い気持ちを気づかれたのだろうか、レーナは羽卯を心配そうな目で見ていた。

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