己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】墜落天使レーナ(第2回)

前回分はこちら

 後から考えるとこれがまずかった。そもそも、はるか上空から飛んでくる物体が、正確にどこに落ちるかなど一目でわかるはずがないのだ。逃げた先に直撃する可能性も否定できない。もちろん、動かずにじってしていればそこに落ちてくる可能性もある。
 だから、背を向けて逃げ出したのが失敗だったというのは結果論でしかない。それはよくよくわかっているつもりではあるけれど……。
 羽卯が十メートルも走らないうちに、落ちてきた物体は前方の砂浜に派手な轟音と共に着弾した。爆風が浜辺の砂を巻き上げ、嵐となって襲いかかる。
 運悪く、爆心地に向かって走っていた羽卯は、いとも簡単に煽られて吹き飛ばされた。こんなことならじっとして地面に伏せていればよかった、そんな後悔をする暇もなく宙を舞った先に海があったのは、幸運だったのか不運だったのか。
 海中に叩き込まれた勢いで体がぐるりと回転し、海水が鼻や口から体内に流れ込んでくる。
「ぷはあっ! ごほっ、ごほっ!」
 全身濡れ鼠になり、口いっぱいに広がる塩の味に咽せながらも何とか海面から顔を出すと、砂浜でもうもうと煙が上がっているのが、靄のかかった視界に映った。
「……って、あれ、眼鏡は?」
 今の衝撃で眼鏡がどこかへ行ってしまったことに気づき、水の中を両手で探った。幸いなことに落とし物は近くを漂っていたらしく、すぐに手応えがあった。拾い上げてかけ直すと、活火山のような煙が鮮明になった。
 今が春でよかったとつくづく思う。羽卯にとっては十分災難だったけれど、これが海水浴シーズンだったら大惨事になっていたはずだ。あるいは、落下点が街中だったらと思うとぞっとする。
 ざばざばと音を立てて砂浜まで戻ってくるが、空から落ちてきた物体はまだ煙に覆われていて、その正体を識別することはできない。まさか煙の中から宇宙人が現れることもあるまいが、このまま見なかったことにして立ち去るのが賢い大人というものだろう。
 けれども。
 自分にそんな好奇心があるとは思いもしなかった。恐る恐るながら煙にほうへと体が引き寄せられていく。
 煙を中心に砂が掘り下げられて、小さなクレーターを形成していた。
 やはり隕石だろうか。だとすれば羽卯は運がよかったと言える。おそらくかなり小さな隕石だったに違いない。もっと大きなクレーターができるような隕石だったら、羽卯は落下の衝撃で死んでいたかもしれない。
 その時、煙の向こうで何かがゆらりと動くのが見えた気がした。

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ニッポン商店と、ミンシュトウの物語
何とわかりやすく的確な喩え。まさにこの通りです。

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