己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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 レーナ

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【連載小説】墜落天使レーナ(第1回)

 まだ少し肌寒さが残る春先の海辺には人の気配がなかった。
 ふと、母が歌っていた古い歌を思い出す。あれは春ではなくて秋の海だったか。「つらくても死にはしない」、そう歌っていた母が亡くなって今月でもう六年になる。この時期、須藤羽卯(すとう・はう)は決まって憂鬱だった。
 夏にもなれば海水浴客でそれなりに賑わうこの海岸だけれど、今の時期には実際の気温以上に寒々とした光景が広がっている。それでも羽卯はそんな誰もいない季節の海が好きだった。
 むしろ、夏の海岸に足を運ぶことはほとんどなかった。人混みは嫌いだったし、何より、男たちの好奇の視線に晒されるなど真っ平ごめんだった。
 自分の外見がそれなりに他人の目を引くものだということは理解していた。しかし、そんな周囲の注目は羽卯にとって迷惑なものでしかなかった。人気のない海まで足を運んだのには、新学期で浮き足立っているキャンパスから逃げ出したかったというのもあったのだ。
 羽卯は男性が嫌いだった。憎んでいると言ってもいい。それは実の父に対する嫌悪とイコールで結ばれるものだった。
「はあ……」
 無意識にこぼれる溜息の後で空を仰ぎ見る。鬱ぎ込む羽卯を嘲笑うかのように雲一つない青空が広がっていた。そよ風が、羽卯の光沢のある栗色髪を柔らかく撫でた。眼鏡の奥のヘーゼルの瞳と共に羽卯が母親から受け継いだ宝物だった。
 と、澄み渡る空の一点で光が瞬いた気がした。
 人工衛星が太陽の光を反射しているのかもしれない。それが地上から肉眼で見えるのかは知らないけれど。人工衛星ではないとしても、せいぜい飛行機あたりだろう。間違っても宇宙怪獣だとか、地球侵略を企む宇宙人を乗せた飛行物体などが漂っているわけがない。
 自らの空想を馬鹿馬鹿しく感じた羽卯が気怠げな欠伸を一つ、もちろん手で口を押さえながらしていると、つい今しがた光が見えた方角から何かが猛スピードで飛んでくるのがわかった。
「何かしら?」
 羽卯が右手で黒縁眼鏡のずれを直しつつ首を傾げているうちに少しずつはっきりしてきたその物体は、真っ赤に燃える火の玉だった。
「ええっ、何? 隕石? もしかしてこっちに落ちてくるの?」
 突然のことにパニック状態に陥った羽卯は慌てて身を翻して逃げようとした。

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演奏会も終わって一段落したので連載小説再開です。毎日更新は無理かもしれませんが、精一杯頑張りますので応援よろしくお願いします。

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