己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】「鬼さん此方」第9章(その11)

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「アニキを止めなきゃ!」
 志麻から話を聞かされた航太郎は慌てて立ち上がった。
『航太郎、待って! 闇雲に探したって見つかるもんじゃないよ』
 今にもブルゾンを羽織って飛び出しそうになる航太郎を志麻の声が引き止めた。
「そうですけど、だったらどこか心当たりがあるんですか!?」
『……』
 電話の向こう側が沈黙した。二人がいそうな場所を考えているのか、それとも既に考えはあるものの言いたくないのか。
「赤坂先輩!」
 追及する航太郎の声は絶叫に近いものだった。
『……たぶん、海岸だと思う。梓紗が死んだ、あたしたちが梓紗を手にかけたあの海岸にいるんじゃないかな』
「その海岸はどこですか?」
『……教えるわけにはいかない』
 志麻の思いの外に低い声に戸惑い、航太郎も思わず声を落とした。
「どうしてですか?」
『航太郎、君は自分の立場がわかってるはずだよ。こんな時間に外を出歩くなんて自殺行為に等しい。あたしが行くよ。だから航太郎は待ってて』
 静かに言い含めるように告げる志麻の口調に、航太郎の血の上った頭も少しだけ落ち着きを取り戻した。
 志麻の言っていることは正しい。幽霊に憑かれやすいという鬼の習性がある以上、夜の外出は避けるべきなのだ。
 しかし、では和水の危機に自分は何もできないのか。旅人が取り返しのつかないことをしようとしているのに、手をこまねいているしかないのか。
「赤坂先輩、やっぱり僕にはそんなことできません」
 航太郎は決意に満ちた静かな声で告げると、通話を切った。そのまま自室を出て玄関に向かい、外に出た。
 上がっていったばかりのエレベーターを待たずに階段を駆け下り、駐輪場に向かう。
 推測に過ぎないものの、海岸にいるのではないかという情報は得られた。この街は四方を海に囲まれた孤島というわけではない。遠出しているとも考えがたいから、この街の北の海沿いを辿ればいい。
 航太郎は自転車を力一杯漕ぎ出した。

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「ハルヒ」の性転換ものが流行っているようですが……ぶっちゃけ同人誌、買っちゃいました。
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