己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】「鬼さん此方」第8章(その12)

前回分はこちら

 翌日からも航太郎はそれまでと変わらず和水と接することにした。旅人が最後に残した言葉を無視する形になるが、それでも和水を疑うことができなかったのだ。
 十年来の付き合いの旅人よりも、知り合って一か月程度しか経っていない和水の言葉を重く見ていることが自分でも不思議だった。
 おそらく、旅人も嘘を言っているわけではない。
 和水が梓紗を手にかけなければならなかったのが事実だとしても、そこにはやむにやまれぬ事情があるはずだ。旅人も言っていたではないか。どうしても助けることができないなら斬るのも義務だと。
 もちろん、梓紗は鬼ではないというのが本当なら、その「やむにやまれぬ事情」というのも消えてなくなってしまう。
「……さん、航太郎さん」
 右からそんな声が聞こえてくるのと同時に左肩をとんとんと叩かれた。顔を上げると、咲季が航太郎の左肩に手を置いたままこちらを見ていた。
「どうしたのよ、航太郎君。さっきから和水ちゃんが呼びかけてるのに」
 戸惑いのままに頭を右に巡らせると、和水が心配そうに航太郎を見ていた。
「あ、ご、ごめん。ちょっと考え事をしていて……」
 その考え事というのが和水のことなのが少しだけ恨めしくもあるが、和水の表情を見ればそんな気もどこかへ行ってしまった。
 見た目で判断するのが間違いなのはわかっている。儚げに見えるこの少女が実は武道の達人で、男子顔負けの運動神経の持ち主なのもよく理解している。素手同士ならともかく、ルール無用の戦いになればおそらく航太郎に勝ち目はないとも思う。
 それでも、やっぱりこの女の子が恨みや憎しみで人を殺すような人間にはどうしても見えないのだ。
 信じているというよりは、信じたい、そんな思いだった。
「昼休みになったことも気づかないくらい何を考えてたのよ?」
 咲季の溜息混じりの指摘を受けて机の上を眺めると、さっきの授業の教科書とノートが広がったままだった。教室は既に喧噪で溢れていて、そこかしこで弁当箱を広げている姿が見られる。
「その様子じゃ聞いてなかったみたいね」
 桂子が呆れ気味に言った。手にしたピンクの可愛らしい包みは弁当だろう。

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