己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

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【連載小説】「鬼さん此方」第7章(その16)

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「和水さん、ちょっとだけ時間いいかな?」
 授業終了の号令が済むと、航太郎は間髪入れずに隣の席の少女に声をかけた。前の席の咲季が驚きと好奇心の入り交じった視線を向けていたが、今はそれを気にしている場合ではない。
 昨日は授業が終わると同時に教室から出て行ってしまった。航太郎も志麻の家に寄る用事があったし、呼び止めてどうすればいいのかもわからなかったから呼び止めもしなかったのだが、今日はそうはいかない。志麻から聞いた話を踏まえて和水と向き合う必要があるのだ。だから、いなくならないうちに話しかけることにした。
 航太郎の呼びかけに反応した和水は、目に戸惑いの色を浮かべていたが、やがてゆっくりと頷いた。
「承知いたしました。場所を変えますか?」
 多少のよそよそしさを伴った声だった。思いの外の冷たさに飲まれそうになったが、冷静を装った瞳の奥にかすかな揺れを見つけ、逃げ出しそうな気持ちを抑えた。
「そうだね。食堂にでも行こうか」
 ちらりと横目で咲季を見やると、和水からは見えないであろう位置で小さく親指を立ててサインを送ってきた。「グッドラック」とでも言いたいのだろう。
 咲季の無言の応援をありがたく受け止めつつ、航太郎は帰り支度を整えて立ち上がった。少し遅れて立ち上がった和水と連れだって教室を出る。
 廊下の奥から視線を感じて振り向くと、室見涼子がじっと見つめていた。以前に比べるとずいぶんとトゲの少ない視線だった。隠れるつもりはないのか、一瞬目が合ったが、すぐにぷいっとそっぽを向いて階段に消えていった。
 心配性の涼子のことだから、航太郎が和水に失礼な言動をしないよう牽制したかったのだろう。航太郎は小さく苦笑すると、怪訝な顔で見返す和水をうまくごまかして食堂へ向かった。
 放課後の食堂は、ホールを生徒に開放している。部活動などの団体での利用には事前の許可が必要だが、個人なら談話や自習などに自由に利用できる。
 航太郎は空いている席に和水を座らせると、自販機に向かってカップのカフェラテと抹茶オレを買い求めた。
「はい、どうぞ」
 和水の前に抹茶オレのカップを置き、テーブルを挟んで反対側に座る。
「あ、代金を……」
「いいよ、僕が勝手に買ってきたんだから。それくらいはごちそうするよ」
 和水は少し困った様子でカップと航太郎の顔を交互に見ていたが、やがて、
「では、頂戴します」
 そう言って口をつけた。

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