己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】「鬼さん此方」第6章(その17)

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「見てないですよ」
 見えて当たり前、みたいな言い方をしないで欲しいところだが、その答えは志麻にとっては予想外のものだったらしい。再び眉根を寄せて考え込んでしまった。
「さすがにおかしいよ。あのクラスの幽霊だったら一般人でも認識できるはず。実際、比恵先生には見えたわけだし……」
「あの……赤坂先輩?」
 志麻は何かをぶつぶつ呟いているが、このまま置いて帰るわけにもいかないし、いつまでもこんな所にいたくもない。航太郎は恐る恐る声をかけた。
「ああ、ごめん。正直、かなり驚いてる。間違いなく鬼のはずなのに霊視能力は人並み以下と言ってもいいレベルなんだもの。ここまで徹底して見えないとなると、何か裏がありそうな気がしてくる」
「ありませんよ、そんなの。ホントに見えなかったんですって。さっきだって和水さんが何もないところで薙刀振り回しているようにしか見えなかったし」
「もちろん航太郎が嘘ついてるとは思ってないよ。でも、航太郎だって自分のこと何でもわかってるわけじゃないからね。ともかく、少し厄介なんだよね」
 そして、ワシワシと自分の頭を掻きながら言った。
「やっぱりもっと強度のあるお札を用意しなきゃダメだね。取りあえずは……今持ってたかな、魔除け」
 志麻はそんなことを言いながら袂に手を突っ込んでがさがさと漁り、小型の紙入れを取り出して開き、月明かりを頼りに中のお札を調べ始めた。やがて、目的のものが見つかったのか、一枚抜き出す。
「さっきあげたのはもう使い物にならないから代わりにこれを持ってて。こっちのがちょっとだけ強いけど、もうこんな無茶はしないように」
 わかったね、そう念を押すように言ってお札を航太郎に押しつけてくる。航太郎は素直にお札を受け取った。無茶というのは夜の学校に忍び込むことを指しているのだろうか。だとすれば、あまり好きこのんでやりたいことではない。
「じゃ、帰ろうかね。和水も待ってるだろうし」
 歩き出した志麻について昇降口に向かう。志麻は航太郎が校舎内に入ったのを確認して昇降口の引き戸を閉め、内側から鍵をかけた。それから廊下を歩いて反対側の開いている昇降口から外に出る。志麻が左右をきょろきょろと見回し、軽く手を挙げた方向を見ると物陰に和水が立っていた。服装はそのまま、釣り竿か何かが入っていそうな細長いバッグを肩からかけている。中身は薙刀で間違いないだろう。暗がりの中で和水の表情は読み取れないが、何となく怒っているような空気が感じられた。

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