己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
●Ship4
 スセリ、ユーイ
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 レーナ

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【連載小説】「鬼さん此方」第6章(その8)

前回分はこちら

「残念だったねえ」
 明るく言う咲季の表情はまったく残念そうには見えなかった。
「ま、これから日も短くなるし、そのうちお目にかかる機会もあるかもしれないわね。放課後はたいてい近くにいるわけだし」
 咲季の態度はからっとしたものだ。結局、橋本の言うようにみんなで集まりたかっただけなのだろう。
 その橋本は既に自転車で走り去った後だった。橋本一人、校門から出てすぐに帰宅ルートが分岐するのだ。残りの四人は目下、徒歩で商店街を通過中である。
 次にこの集団から離れるのは航太郎だった。商店街から脇道に入り、ちょっとした坂道を上り下りするのがマンションまでの最短ルートになる。
 この坂の頂上には神社があり、そここそが引っ越しの夜に和水と出会った場所だった。そのため、引っ越しからしばらくはこの道を避けてわざわざ迂回して行き帰りしていたのだが、今では気にすることもなく通っている。
 咲季たち三人はこのまま商店街を直進して通り抜けるため、坂の入り口で航太郎と別れることになる。
「それじゃ、また明日ね」
 咲季がすっと右手を挙げて言った。桂子も「またね」とひらひら手を振り、和水はいつもの通り礼儀正しくお辞儀をした。音楽室での話のことを気にしている様子はなかった。
「うん、また明日」
 航太郎もそう答えて手を振り、歩いていく三人の後ろ姿を見送った。いつもに比べて遅い帰りだが、人通りの多い商店街で、かつ和水もいるのだから問題はあるまい。航太郎は踵を返して坂道を上り始めた。
 一人になってから和水との会話が気になり始めた。航太郎が幽霊を見たことがないという事実に驚きを隠さなかった和水。
「じゃあ和水さんは見たことがあるのか? むしろ日常的に見ている? ……ありえない話じゃないよな。和水さんだったらそれくらい不思議じゃない気がする」
 周りに誰もいない時の癖で考え事を声にしているうち、道の左手に古びた石の鳥居が見えてきた。そう言えば日没後にここを通るのはあの時以来だ。さっき別れたばかりだから、あの晩のように石段から和水が下りてくることはないはずだが、心持ち緊張する。慣れたつもりでいたが、暗いとまた別らしい。
 そうして身構えていたせいだろうか、視線を向けることなく鳥居の前を通過するその刹那、鳥居の向こう、視界の端に白い影が見えてギョッとした。途端に学校の幽霊の話を思い出し、思わず小走りになる。下り坂で危うく足がもつれて転がり落ちそうになるのをどうにか持ちこたえた。

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