己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】「鬼さん此方」第6章(その1)

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「航太郎君、知ってる?」
 ある昼下がりの休み時間、次の授業の準備が万端であることを確認して一時の休息を味わっていた航太郎に、前の席の咲季が振り向いて問いかけた。
 咲季が話しかける場合にはいつものことなのだが、こういう問いかけをされると航太郎にできる返答など無視する以外には一つしかない。
「何を?」
「幽霊の話」
「幽霊?」
 普通なら突拍子もない話を持ちかけられたものだと思うところだが、相手が咲季であればこれは日常茶飯事と言ってもよかった。
 はあ……。航太郎は心の中だけで溜息をついて咲季の話し相手を務めることにする。
 好奇心の旺盛な咲季は変わった話が好んだ。特にこういったオカルトめいた話題は大好物で、どこかで話を聞きつけるたびに航太郎や橋本を捕まえては楽しそうに語って聞かせる。あまりに楽しそうなものだから、怖い話も怖くなくなってしまうほどだ。
 幸い、話している本人も話のネタ程度に考えているようで、町内の心霊スポットに行ってみようとか、UFOを観測しようとかいった行動に出たことはないのだが、それにしてももう少し年頃の女の子らしい話題があってもいい気がする。……それはそれで咲季には似合わないように思えてくるのは何故だろう。
「で、幽霊って今度はどこの幽霊?」
「何よ、そんな厄介事持ち込まれたみたいな顔して。人の話はもう少し楽しそうに聞いてもらいたいわね」
 このやり取りも定型文のようなもので、わざとらしく口を尖らせて拗ねてみせる咲季も目の輝きに変化はない。
「で、今回はね。ここよ」
 そう言って咲季が人差し指で床を示した。
 ここ、と言われて少しだけ背筋が寒くなった航太郎は、小さく身を震わせて周囲を見回した。
「あははは、違う違う。もしかしたらこの教室にもいるかもしれないけど、そういう話じゃなくて、この学校ってこと。古い学校だから昔から色々あったらしいけど、私が知ってるのは古い話ばかりだったのよ。それが、久し振りに見たらしいのよ」
 確かにこの学校なら幽霊くらい出てもおかしくない佇まいは持っている。校舎自体は外から見れば少し古い程度の鉄筋コンクリート造りだが、中に入ってみれば床はほとんど木張り。廊下を歩けばギシギシと軋みを上げるから、遅刻した生徒がこっそり教室に入り込むなどということはできない。たくさんの生徒が廊下を行き交う休み時間などは廊下の音だけでも賑やかなものである。また、校舎と同じくらい年代物の講堂もなかなかのもので、合奏練習に使っている吹奏楽部がピアノを移動させていたところ、床の一部が抜けて凹んだという話を聞いたことがある。

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