己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

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【連載小説】「鬼さん此方」第5章(その7)

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「人に危害を加えるような真似は決してしません。そりゃもう神に誓って! だから、だから……」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! 私がそんなにアブナイ女に見えるっての!?」
「そ、そういうわけでは。とにかく、どうか命ばかりは……お願いします、室見様」
「はあっ!? 室見様? 何の芝居……って、そうじゃなくて、人を人殺しみたいに言わないでよ」
 ぴたっ。航太郎は血が滲みそうな勢いで砂利敷きの地面に擦りつけていた額を止めた。今、何と言った?
「……人殺し?」
「だから、殺さないって言ってるでしょ!?」
 ムキになって否定する室見涼子の声からは、さっきまでの威圧感はなくなっていた。
 しかし、航太郎が反応したのは「殺し」という単語ではない。むしろ「人」という単語の方だ。鬼を平気で殺戮する昔話の鬼斬りは、鬼を「人」としては扱わないと聞かされたものだ。だから、「人殺し」などという言葉は決して使わないと。だって、自分たちが殺すのは「人」ではないのだから。
「も、もしかして、勘違い?」
 おそるおそる顔を上げた航太郎の視界に飛び込んできたのは、憤懣やるかたないといった表情の室見涼子だった。
「私があなたを殺しに来たと思ってるんだったら、勘違いも甚だしいわ。失礼にも程がある。だいたい、どこからそんな発想が出てくるのよ」
 自分の奇行が急に恥ずかしくなった航太郎は、そそくさと立ち上がり、膝に付着した埃を申し訳程度に払った。
「その……ごめんなさい」
 素直に頭を下げて謝る。
「まったくだわ。確かにあなたのことは気に入らないけど、ただそれだけの理由で殺すほど後先考えない人間じゃないわよ」
 腹立たしげな室見涼子の口調は、和水に似た丁寧なものからいつの間にかごく普通の女の子のものに変わっていた。おそらくこっちが地なのだろう。
「あのさ……僕が気に入らないって、どういうこと? 室見さんとは初対面だよね? ……違ったかな?」
「ええ、そうよ。こうして顔突き合わせるのは初めてね。できれば最後にしてもらいたいわ」
「だったらどうして……」
 わけがわからず首を傾げる航太郎を室見涼子がイライラした様子で見据える。
「ああ、もう。そのことで呼び出したのよ」
 それからコホンと咳払いをして息を整え、室見涼子は言った。
「今後、お嬢様に近づかないでいただけますか?」

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