己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
●Ship4
 スセリ、ユーイ
 ミコト、オトタチバナ
●Ship3
 レーナ

FF14
●Gungnir
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●Garuda
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【連載小説】「鬼さん此方」 第4章(その13)

前回分はこちら

「ああ、違う違う。アニキってのはニックネームで……」
「箱崎旅人だ。航太郎とは同郷でね、小さい頃からの遊び仲間だよ」
 航太郎の後を引き継いでそう名乗ると、聞いていた和水がかすかに反応を示した。
「そっかあ。話を聞いてると兄弟って感じじゃなかったから不思議だったのよ。それにしてもすごい偶然。世の中狭いわね」
 怪しい黒ずくめの男の正体が判明した途端、咲季はいつもの調子に戻っていた。
「で、こちらは航太郎の新しい友達か?」
「そう。新しい学校のクラスメートだよ」
「楽しくやってるみたいで安心したよ」
 旅人はそう言ってから申し訳なさそうな顔をした。
「悪いが、俺はこれから用があるのでこの辺で失礼させてもらうよ」
「じゃ、そこまで見送るよ」
 航太郎は咲季たちに断りを入れて、旅人について出口に向かった。
「航太郎」
 レストランの外に出たところで不意に呼びかけられる。
「何?」
 のんびりと尋ね返すと、旅人は立ち止まって振り返った。
「あの髪の長いコな、気をつけたほうがいい」
 真剣な目だった。からかっているようには見えない。航太郎はドキリとしたが、平静を装ってとぼけてみた。
「和水さんが? どうして?」
「ふむ、和水という名前なのか。うまく説明できないんだが、少し引っかかるんだ。とにかく気をつけてくれ」
 彼女が鬼斬りかもしれないことを言うべきか迷ったが、航太郎の身近にそんな人間がいることを知らせて要らぬ心配をかけたくはなかったので、何となく頷いておくに留めた。
 それから旅人は手帳を取り出して何かをさらさらと書き、そのページを破り取って航太郎に押しつけた。
「俺の携帯番号だ。何かあったら連絡くれ」
「ありがとう」
 素直に受け取ると、旅人はじゃあな、と手を挙げて立ち去っていった。
 後ろ姿を見送りながら考えた。旅人は和水の正体に気づいていたのだろうか。それとも漠然とした警戒心を抱いただけだったのだろうか。
 レストラン内に戻ると、咲季と橋本が、航太郎の和風パンケーキに乗せられた小倉あんを失敬しようと狙っていた。慌ててそれを阻止しながら横目に見ると、和水はフルーツあんみつを静かに食べている。微笑みがいつもの五割ほど増量されたその表情からは、まったくと言っていいほど邪気が感じられなかった。航太郎は、旅人の忠告が杞憂に終わることを願わずにはいられなかった。

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