己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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 スセリ、ユーイ
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 レーナ

FF14
●Gungnir
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●Garuda
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【連載小説】「鬼さん此方」 第4章(その4)

前回分はこちら

「咲季ちゃん、そのくらいにしたら? しつこいと嫌われちゃうわよ」
 桂子が緊張感のかけらもない声でゆっくり言うと、
「う、それは困るわね」
 咲季はあっさりと和水を解放した。その割に、頬を染めたままリボンを直している和水に未練たらたらという感じでちらちら見ているが、やがて溜息を一つついて腕時計を見ながら言った。
「そろそろ十時だしね……って、橋本君ったらまだ来てないじゃない。もう、いつまで経っても時間にルーズなんだから。一回くらい本気で置き去りにするべきよね」
 咲季の口調に次第に苛立ちが表れて始めた。咲季が橋本一人名指しで遅れるなと釘を刺したのは正しかったようだ。もっとも、それでも来ていないのだから咲季が怒るのも致し方ない。
 航太郎は、この後現れるであろう橋本が誰もいない校門で寂しく佇むことがないように、話を振って時間を稼いでおくことにした。
「そう言えばさ、咲季ちゃんと中洲さんは一緒に来たみたいだったけど、家が近いの?」
「あれ、言ってなかったっけ? 私たちの家、隣同士なのよ」
 初耳だ。昔からの親友とは言っていたと思うが、そこまで近いとは聞いていない。
「咲季ちゃんと私は幼馴染みなの」
 幼馴染み。その言葉を聞いて、今朝思い出した故郷のことが再び脳裏にちらついた。今日はどうも子供の頃の思い出に縁があるらしい。
「桂子ったらね、のんびりしてるから私が急かさないといつも遅刻しそうになるのよ」
「咲季ちゃんは大袈裟なの。いつも急がなくても十分間に合うのに」
 珍しく桂子が頬を膨らませた。どうやら朝だけは普段とパワーバランスが異なるらしい。ちょうど、航太郎の知っている双子の姉弟がそんなやり取りをしていたことを思い出して笑いがこぼれた。
 しかし、咲季はそれを違う意味で取ったようだ。
「あ、桂子の名誉のために言っておくと、朝が弱いわけじゃないのよ。ただ、起きてからが長いのよね、この子は」
 すると、突然桂子がぽつりと呟いた。
「来たみたい」
 桂子が見ている方角に目を向けると、何かが土煙を上げて突っ走ってくる。それは猛スピードで近づいてくる自転車だった。航太郎の視力二・五の両眼には、自転車を漕ぐ眼鏡の少年の鬼気迫る表情までもがはっきりと見えていた。

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