己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

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【連載小説】「鬼さん此方」 第2章(その14)

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 それからくすりと微笑んで続けた。
「あるいは、そのような物でよろしければ、そのままお使いいただいても結構です」
「そ、そう? じゃあ、しばらく借りておこうかな」
 咄嗟にそう返答してしまったのは、そのいたずらっぽい表情に目を奪われてしまったからだった。和水がこのような顔をできるとは思っていなかったのだ。
 実際、タオルを借りることになったのも単に用意していなかったのが理由なのだから、わざわざ借り続ける必然性などないはずなのだ。ましてや貸し主は畏怖の対象であるはずの少女というのだから尚更だった。
 それだけ、彼女に対する印象がわずか一日でがらりと変わってしまったということだ。落ち着いて考えれば、あの夜の出来事は強烈なインパクトを持っていたけれど、それ以外に恐怖を抱かせるような言動があったわけでもないのだ。
 航太郎の正体、というか出自を知っていることは疑いようのないことだが、それでもイコール暗殺者と考えるのは早計なのではないか。あの姿を見る限り、何かと戦っていることは確かだし、あの運動神経の良さはそのためのものだと思う。しかし、それが航太郎たちを抹殺するためのものだとは、今の和水を見る限りではどうしても考えることができなかった。
 完全に信用してしまうのはまだ早いかもしれないけれど、もう少し様子を見ることにしよう、それが航太郎の出した、答えというには少々心許ない考えだった。
「二人だけの秘密のお話は済んだかしら?」
 背後からそんな声が聞こえる。和水はびくりと肩を震わせ、機敏な動作で左に身をよじった。それがおかしかったのか、すっかりお馴染みとなった鈴の音のような笑い声が教室の一隅を満たした。
「やあね、さすがに教室ではあんなことしないわよ。だって和水ちゃんったら反応が大袈裟なんだもの。人前でやっちゃったら、私が変な人だと思われるじゃない」
「自覚はあったのね」
「ちょっと、桂子! どういう意味よ」
「どういう意味かしら?」
 質問に質問で返す桂子の表情はどこまでもぽややんとしていて戦意を削がれることこの上ない。
「まったく、誤解を招くようなこと言わないでよね」
 さすがの咲季もこれには適わないらしい。抗議の声にもどことなく力がない。

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