己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

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【連載小説】「鬼さん此方」 第2章(その7)

前回分はこちら

「て、転校生が珍しいだけだろ」
 照れ隠しにそう言うと、橋本がにやりと笑った。
「よく言うよ。満更でもないって顔に書いてあるぜ」
「そりゃ、嫌なわけじゃないけどさ……」
 橋本から目を逸らしながらそう答えると、女子のバレーボールが目に入った。
 コートの向こう側から、いまだ同じクラスなのかどうかも識別できない女生徒がサーブを打ち込むところだった。コースを過(あやま)たずネットを越えたボールを、後衛についていた女生徒がレシーブする。そのボールを前衛のセンターがトスすると、左にいたポニーテールの女生徒、藤崎和水が華奢な外見に似合わぬしなやかな跳躍を見せ、鮮やかなスパイクを叩き込んだ。
 着地した和水のポニーテールが揺れる。それは、一昨日の晩に見たのと同じ髪型で、違うところと言えば長い黒髪を縛っているのが髪留め用の赤いゴムであることくらいだった。それでも着ている服が違えば、ごく普通の女子高生にしか見えなかった。
 体操服姿の和水は、制服の時の印象よりもずっとほっそりとしていた。露わになった腕も、ハーフパンツから伸びた脚も非力に見えるほど細い。
 しかし、ボールを追い、時として鋭く打ち返すその動きはしなやかで力強かった。動物に喩えるなら……。
「チーター……いや猫にしとこう」
 どちらにしてもぞっとしない。航太郎自身がガゼルと鼠のどちらに相当するかの違いでしかない。
「やっぱり藤崎が気になるんじゃねえか」
 橋本のからかうようなニヤニヤ声が聞こえる。航太郎がそれまでの考えを振り払う。いつの間にか視線が和水に釘付けになっていたようだ。
 と、橋本が唐突に尋ねた。
「意外だろ?」
 何が、とはっきり言わない問いかけだったが、航太郎は短く答えた。
「ああ」
 和水の真の姿を垣間見た航太郎にとっては、彼女の身体能力が高いであろうことは想定していたが、普段の和水しか知らない生徒たちには意外だろう。航太郎にしても、あの晩に和水に遭遇していなければ今のあの姿に驚いていたはずだ。
「人は見かけによらないって言うからね」
 話を合わせてそう答えると、橋本はうんうんと頷きながら腕を組んで続けた。

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