己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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プロフィール

林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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【連載小説】「鬼さん此方」 第2章(その4)

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「まあ、橋本君のことは放っておいて」
 こんなことをさらっと言ってしまえる咲季もかなりいい性格をしている。あるいは、橋本がいつもこんなだから咲季も桂子も慣れてしまったのかもしれない。
「藤崎さん、おはよ」
「おはようございます、川端さん」
 声をかけられて、和水はわざわざ席から立ち上がって丁寧にお辞儀をした。その仕草は楚々とした容姿と相まって育ちのいいお嬢様にしか見えない。実際、鬼斬りという素性を考えれば、由緒のある旧家の出身である可能性が高いのだが。
「で、探し物は見つかった?」
 すとんと自分の席に座りながら咲季がにこやかに尋ねた。その視線は和水に向けられている。
「え?」
 唐突な質問に和水は小首を傾げてきょとんとしている。
「本よ、本。探し物があったから図書館に残ったんでしょ?」
 そこで航太郎も思い出した。昨日、咲季から一緒に帰らないかと誘われた和水は、「まだ探し物がある」と言って断ったのだった。
 和水は得心がいったように頷いて、航太郎のほうに視線を向けた。が、それも一瞬のことで、すぐ咲季に視線を戻して答えた。
「いいえ、残念ながら。いずれ時間のある時にまた参ります」
「そうなんだ。じゃ、もし手が要りそうだったら声をかけて。私たちも手伝うから」
 私たち? きわめて自然な咲季の提案だったが、その言葉の端が航太郎の意識に引っかかった。
「桂子と橋本君も手伝うわよね?」
「おう、俺でよければいつでも手を貸すぜ」
「私も。役に立つかどうかわからないけど」
 人がいいのか、藤崎和水とお近づきになるチャンスと見たのか、橋本と桂子は一も二もなく快諾した。そうしてきっちり外堀を埋めた咲季は、不敵な笑みを浮かべて航太郎を見やった。次にどういう言葉が来るかわからない航太郎でもない。
「もちろん、航太郎君もね」
「うう……はい」
 他にどう答えようがあるというのだ。この状況で一人だけ協力を惜しめば、完全に悪人ではないか。転校早々それは厳しい。

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