己の意志の弱さと戦いながら細々と小説書いてます、たぶん。

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林原悠

Author:林原悠
林原悠の煩悩世界」管理人

ネットの片隅の小説書き
趣味:フルート、アニメ、ゲーム
オータムリーフ管弦楽団所属

PSO2(IDネーム:林原悠)
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 スセリ、ユーイ
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【連載小説】「鬼さん此方」 第1章(その7)

前回分はこちら

 だから航太郎はごまかすことにした。
「別に気になるってわけじゃ……」
 しかし、咲季はその反応を見てますます嬉しそうに顔を近づけてくる。
「隠さなくたっていいじゃない。そうよね、藤崎さんって美人だもんね。私と違ってお淑やかだし」
 お淑やかなお嬢様は抜き身の薙刀持って夜道を歩いたりしません。そう言い返したかったが、それは藤崎和水にとっては秘密とも言えることのはずだ。身近な人間にあっさりと暴露しようものなら確実に死期が早まる。
 それに、美人という枠で括るなら咲季だって十分その範疇に入る。櫛を入れればどこかで引っかかりそうな無造作な髪型を見る限り、確かにお淑やかからは程遠い印象だが、それだけ活発な雰囲気があって親しみやすそうだ。
「あ、そうだ。天神君、教科書は持ってる?」
「え、うん、一応揃ってるはずだけど」
 鞄の中から一限目の教科書類を取り出しながら答えると、咲季は残念そうに溜息をついた。
「そっか。もしまだだったら私から藤崎さんに見せてもらえるように頼んであげたのに」
「それは勘弁して」
 切実な思いで懇願すると、咲季はふふっと軽く笑った。
「そうよね、それくらい自分で頼めるわよね。あ、先生が来た。じゃ、また後でね」
 そう言って咲季は前を向いてしまう。自分で頼めるかどうかと言われれば、おそらく無理、と答える他ないのだが、どうやら航太郎の返答を違う意味で取ったようだ。何にしても精神衛生上、忘れ物は絶対ないようにしなければならないだろう。

 授業終了のベルが清々しい音で鳴り渡り、昼休みの到来を告げる。
 ずっと右隣の少女の挙動に怯えて過ごし、もう疲労困憊だった。おかげで転校初日から居眠りするなどという失態は犯さずに済んだ。
 もちろん、授業中に居眠りしたからといって、その隙に殺されるわけでもあるまいが、油断は禁物。不真面目な姿を見せれば死期が早まらないとも限らない。
 それはともかく、差し当たっては可及的速やかにこの場所を離れる必要がある。ちらりと横目に見ると藤崎和水は机の上に和風の弁当を広げている。ならば、航太郎は屋上でもどこでもいいから別の場所で弁当を食べることにしよう。

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